2026.07.09

「AI検索最適化(AIO)について」TERAKOYA 8 Vol.16レポート

Yusuke Hatano

ディレクターの秦野です。ギアエイトではディレクターを中心にみんながスキルアップを目的として、だいたい毎月1回実践形式で勉強会を実施しています、その名も「TERAKOYA8」。その16回目が5/26(火)に行われました!前日に引越しを終え、筋肉痛に見舞われるメンバーでしたが、新オフィスでの記念すべき1回目のTERAKOYA8となりました!

今回のテーマは「AI検索最適化(AIO)」

過去のTERAKOYA8では「生成AIを使って週休3日にしたい!」で生成AIに触れ、「時短と効率化」で日々の業務効率化に取り組み、直近では「ノーコード制作ツールStudioについて」を学んできたギアエイト。今回はそこから一歩踏み込んで「AI検索最適化(AIO)」について、約2時間30分のガッツリ枠で取り組みました。

「AIO(AI Optimization)」とは、ChatGPTやPerplexity、Gemini、Google AI OverviewsといったAI検索全般で、自社サイトやブランドが”引用される”状態を作るための包括概念のこと。SEOが「検索結果ページで上位表示される」を狙うものだとすれば、AIOは「AIの回答そのものに登場する」を狙うものです。

数字でいうと、Gartnerの予測では従来の検索ボリュームは2026年までに25%減少。Google AI Overviewsの表示率はこの半年で約4倍に拡大。ユーザーは今、リンクをクリックする前にAIの要約で答えを得て、サイトに来ない「ゼロクリック」が加速している・・・と。

クライアントからも「AIに自社が出てこないが、競合は出てくる」という相談が増えてきている、というのは私自身も最近肌で感じる部分。提案の好機が来ているフェーズです。

ディレクター梅木と待島から背景説明

Part1は、まずディレクターの梅木ディレクターの待島から背景説明がありました。

台湾チームのAnn(Gear8 Taiwanのディレクター)のお客様シーンを梅木がシェアし、待島からはDEGITAN(既存の運用パッケージ)のAI追加版という具体的な見立てが共有されました。

「AIO」「GEO」「LLMO」と似た用語がいくつもあるなかで、本日は包括概念として「AIO」と呼ぶ、という整理も最初に握れたのは良かったです。用語が乱立すると、それだけで「・・・なんか難しい話」と思われがちなので、ここでサラッと確認をすませました。

班分けと想定提案クライアント

今回は4班に分かれてのワークショップ形式。各班で「想定提案クライアント」を1社決めて、その会社に対してAIOをどう提案するかを、約2時間かけて練り上げます。

メンバー想定提案クライアント
A班秦野 / 石塚(亜) / 沖田かえるキャンプ場様
B班石塚(俊) / 大道 / 中山 / 北川道路工業様(採用)
C班石岡 / 藤原 / 待島 / 塚本ギアエイト自身
D班小松田 / 渡邉(愛) / 梅木 / 杉山AIKB様(バンコクの幼稚園)

C班はまさかの「ギアエイト自社」、D班はバンコクの幼稚園と、なかなか個性的なお題が並びました(笑

A班「かえるキャンプ場」をAIに見つけてもらうには

私自身が入ったA班は、石塚(亜)と沖田と一緒に「北広島かえるキャンプ場」さんがお題でした。「キャンプ場を探している人」だけでなく、まだキャンプに行くと決めていない人にもAIで拾ってもらいたい、というのが今回のキモ。

実際にディレクションを担当している石塚が「札幌近郊で週末ゆっくり過ごせる場所ある?って質問されたときに、かえるキャンプ場が出てくる状態を目指したい」と整理してくれて、なるほどそういう視点か・・・と。私はディレクター歴がそこそこ長いほうですが、AI検索を「クライアントの代わりに想像する」という発想自体、まだ慣れていなくて新鮮でした。

3人で出した「最初の一手」は、

  1. 公式サイト内の情報整理(料金・設備・利用条件をAIが拾いやすい形に)
  2. FAQ・公式基本情報ページの整備
  3. Googleビジネスプロフィールの整備とサイトとの情報照合
  4. 構造化データの実装
  5. 外部評価と集客ページの強化

の5つ。とくに4番の「Googleビジネスプロフィールと公式サイトの情報を一致させる(NAP整合性)」は、地味だけど効きそうな打ち手で、これは石塚が拾ってくれたポイントでした。

B班「道路工業」を採用視点でAIに引用される会社に

B班は石塚(俊)、大道、中山、北川の4名で、お題は実際にサイト運用のお手伝いをしている「道路工業」さんの採用文脈でのAIO。

北海道の舗装会社で若手が活躍できる会社は?」とAIに聞かれたときに、道路工業さんが第一候補として出てくる状態を目指す、という設計が良かった。とくに、「長く働いて活躍している人のデータをAIに学習させて、成功人材モデルを生成する」という提案があったときは、「・・・それはちょっと未来感ある!」と会場がザワッとなりました。

採用は今、多くのクライアントさんが頭を抱えている領域だけに、ここでAIOがハマる事例を1本作れたら、提案の幅がかなり広がりそう。

C班「ギアエイト自身」をAIに引用してもらうには

C班は石岡、藤原、待島、塚本の4名。お題はなんと「ギアエイト自身」。

普段、自分たちの会社のことを冷静に「AIに引用される視点」で見ることって、意外とないんですよね。「札幌でブランディングに強い会社は?」と聞かれたときに、ギアエイトが第一候補として出てくる状態にするには・・・と、メンバーが真剣に悩んでいたのが印象的でした。

提案として出てきたのは、

  1. 制作実績ページの改修・充実(具体的な金額・成果数値を明記、llms.txtにも入れる)
  2. 見込み客の疑問に正面から答えるFAQ・記事の追加
  3. 外部メディアでの一貫した情報発信(「札幌発」「ブランディングに強い」を繰り返す)
  4. 構造化データの実装と技術的改善

の4本。特に1番の「問い合わせ率が何%増えたか、具体的な金額(予算)をテキストでしっかり書く」というのは、そのままギアエイトのジャーナルや実績ページに当てられる宿題になりました。

正直、自社のサイトはまだまだ「AIに拾われる」設計にはなっていない部分が多くて・・・これは私自身も含めて、サクサクと改修していかないとな、と反省した時間でした。

D班「AIKB」をバイリンガル幼稚園として正しく認識させる

D班は小松田、渡邊(愛)、梅木、杉山の4名。お題はバンコクの幼稚園「AIKB(Associe International Kindergarten Bangkok 35)」さん。

ここのお題が面白かったのは、「AIKB」「アソシエ幼稚園」「Associe」など、複数の名称が混在していて、AIや検索エンジンが同一施設として認識できていない可能性がある、という前提から始まったこと。住所表記の揺れもあって、まずは「表記の揺れを解消する」が最優先施策に。

D班の発表で特に勉強になったのは、AIへの定点観測の運用ルールまで踏み込んでいた点。

  • パーソナライズの影響を排除するために、検証時は毎回ログアウトかシークレットモード
  • 1回の回答を信じず、各質問を2〜3回繰り返して「3回中何回挙がったか」で記録
  • ChatGPT / Gemini / Perplexity の3つを最低押さえる
  • 変化が出るまで数週間〜数ヶ月かかるので、3〜6ヶ月単位で傾向を見る

ここまで「現場で再現できる手順」に落とし込まれていると、明日からの提案でも使えそうで、D班の解像度の高さに脱帽でした。

振り返り:「お客さんにもAIにも伝わるように」整える

各班の発表が終わったあとに振り返りタイム。私の中で大きかったのは、これまでの提案で大事にしてきた「コンテンツ整理・FAQ・実績・選ばれる理由」が、AIOでもそのまま効くということ。

ただし今後は、「人に伝わる」だけでなく「AIにも意味が伝わる」形にしていく必要がある。FAQ、実績、選ばれる理由、事業内容の整理、そして著者情報や構造化データ・・・このあたりは、運用提案として既存クライアントさんにも当てやすいテーマです。

「AIに拾われるためにやりましょう」って言うとちょっと難しく聞こえるけど、「お客さんにもAIにも伝わるように整理しましょう」だと、提案として入りやすい気がします。これは個人的に大きな持ち帰りでした。

みんなの感想

各メンバーから出た感想をいくつか抜粋。

「自社のサイトをAIに引用される視点で見直すのが、想像以上に新鮮だった。次の実績ページ更新では、具体的な数字を入れることを意識したい」

「想定クライアント形式でやると、抽象論にならずに済むので、ワークとして取り組みやすかった」

「採用領域でのAIOは、まだ事例が少ないからこそ、早めに型を作れば武器になりそう」

「定点観測のフォーマットまで作っておくと、運用提案として続けられるな、と感じた」

「難しく考えずに、みんなで一緒にとりあえずやってみる」そんなTERAKOYA8のスタイルが、今回も心地よく機能した時間でした。

最後に

検索の前提が、「リンクを並べる」から「AIが要約する」に変わりつつある今、AIOはもはや一部の先進企業だけのテーマではなくなりつつあります。

ただ、技術論ばかりが先行すると、クライアントには伝わりにくい・・・今回のTERAKOYAでは、4つの想定クライアントを通じて「現場でどう提案するか」まで落とし込めたのが大きかったと思います。

明日からの宿題は、今日決めた「最初の一手」を、来週月曜までに自分の担当案件1社で試してみるということ。私はかえるキャンプ場で考えた整理を、運用中のあるクライアントさんに当ててみる予定です。

次回のTERAKOYA8にも期待が高まります。お楽しみに!

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Yusuke Hatano

1975年福岡に生まれて、横浜で育って、今は北海道在住です。大学卒業後、PCインストラクターとなり北海道エリアの立ち上げで札幌に転勤してきました。その後、その会社を退職したものの、そのまま札幌に移住しました。 ウェブの世界に興味を持ったので、仕事をしながらデジタルハリウッド札幌校でウェブサイト構築について勉強。卒業後、いくつかのウェブメディア構築運営に携わり2015年に友人に紹介してもらったGEAR8に入社して現在に至ります。 家に帰ると娘2人の父親として奮闘中。最近は自宅のスマートホーム化に目覚め、日々新しいガジェットを研究しています。